
今月は劇場鑑賞が2作品、配信では映画を8本、ドラマを3作、ドキュメンタリーを2作鑑賞しました。
バタバタとした1ヶ月でしたが、セミリタイアの身ゆえ、それでも時間は十分にありますし、気分転換も兼ねて劇場にも2度足を運び、視聴ペースはそれほど落とさずにすみました。
いつもどおり、具体的なネタバレは避けたつもりですが、内容の想像がつくようなコメントは一部含まれてますので、ご了承ください。
劇場で鑑賞した作品
- スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー 【★★★★4】
公開初日にIMAXレーザーで鑑賞しました。
3D作品なんですね。昨今は、アバターくらいしか新作がなかったので、それだけでイベント感が増します。
映画が始まると聞きなれた音楽とともに「THE MANDALORIAN」のタイトルが表示され、いつも通りの始まりにファン心をくすぐられた直後に「AND GROGU」。
このオープニングタイトルだけで、ワクワク感が最高に達します。
TVシリーズとは違い、タイトルに「アンド・グローグー」と入っているように、今作では、これまで見たことがないようなグローグーの表情や活躍が観られます。
映画の軸となる存在はハット・ツインズ。
TVシリーズを見た人にとっては、ちょっと出てきたくらいの存在で気になってましたし、見てない人でも、ジャバ・ザ・ハットのいとこというだけで説明は不要。
このあたり、シリーズを見ずとも楽しめる構造になっているのはお見事ですね。
TVシリーズとのリンクが思いのほか少なく、ファンとしては少し残念ですが、きっと、1度の鑑賞では気付かないような小ネタはいっぱい仕掛けられているんだろうと思いますので、配信を楽しみに待ちたいと思います。
SW9部作に直接リンクする物語ではないので、正直そこまで期待していなかったのですが、劇場でSWの世界を体験できるのはやっぱり最高ですね。 - プラダを着た悪魔2 【★★★★★5】
20年ぶりの続編と聞いたときには、期待より不安しかありませんでした。
傑作かつ完結している前作のその後を描く必要はあるのか、、、。
ですが、そんな不安をよそに、完全なるファンムービーとして素晴らしい完成度の作品でした。
20年の時が過ぎ雑誌不況となった現代において、皆それぞれが相変わらずたくましく仕事に向きあっている姿が、前作とほぼ同じフォーマットで描かれます。
アン・ハサウェイ演じるアンディが「ランウェイ」に戻ってくる理由も、少々力づくでしたが20年の必然性が感じられるものでしたし、メリル・ストリープ演じるミランダが、現代のコンプラと折り合いをつけながらも相変わらずミランダでいる姿も嬉しかったです。
そして何よりも嬉しかったのは、スタンリー・トゥイッチ演じる私の推しナイジェルの描かれ方。これこそが、続編として完成度を高めていると感じました。
大好きな俳優ケネス・ブラナーやルーシー・リューの配役も最高。
2人の存在感だけで、新たに登場するキャラクターを説明する必要が省けるのは見事なキャスティング。
1がほろ苦いサクセスストーリーだったのに対し、今作は見事な大団円。
1にそれまで思い入れが無かったり、2だけ見てしまえば、単なるハッピーな映画でしかないでしょうが、20年前に1に触れた作品のファンには、最高に幸せな気持ちになれるご褒美のような映画です。
配信で鑑賞した映画 (初見の作品は太字)
- 市民ケーン(1941)
【★★★3・U-NEXT】
オーソン・ウェルズの作品では「第三の男」は見たことがありましたが、今作は恥ずかしながら未見でした。
様々なオールタイムベスト100で、必ずTOP5には選出される名作。
ところが、ハードルを上げ過ぎたのと、印象的なビジュアル(ケーンが巨大な自画像の前で大衆に演説をしている)にミスリードされ、思っていた映画と違い、少々戸惑ってしまいました。
もっと、圧倒的かつ衝撃的な何かを感じる作品のはず、と勝手に思い込んでいたので、意外にも寓話的でいかにもクラシックな作品であったことに、少々肩透かしを喰らった印象です。
幸せとは何かを問う普遍的なテーマと、1941年にこんな映像的表現があったのかと思う映画的芸術性は高く評価出来るものの、80年以上の月日が流れてから初見の私には、心に響く作品とはなりませんでした。
古い映画なのは百も承知ですが、それにしても配信素材がひどかった。
映画史に残る名作なのだから、もう少しましなマスターが存在していると思うんですが残念。 - ベイビー・ドライバー(2017)
【★★★3・U-NEXT】
既に10年近く前の映画ですが、近年まれにみるオープニングのカッコよさに、傑作の予感が、、、。
天才的なドライビングテクニックで犯罪者の逃走を手助けする「逃がし屋」である主人公のベイビーは、幼少時の事故の後遺症で酷い耳鳴りに苦しめられ、音楽を聴くことで耳鳴りから逃れることが出来るという何とも独創的な設定。
こんな設定ゆえ、ご機嫌な音楽と共にテンポよくストーリーは展開するのですが、肝心のクライマックスに私はついていけなかった、、、。
終わり方は嫌いではないというよりむしろ好き。
でも、クライマックスのドタバタ感や、主要人物の行動にいちいちひっかかってしまい、傑作を期待した反動もあってか、終わってみれば、普通に楽しめた映画レベルの印象に。
エドガー・ライト監督作品らしいと言ってしまえば、それまでですが、、、。 - プラダを着た悪魔(2006)
【★★★★★5・Disney+】
続編を見に行く前の復習として久々の鑑賞。
今作をはじめて見たのは、まだ30代半ばのとき。
バリバリ働いて、大きな壁にもぶち当たっていた頃です。
男女の違いこそあれ、当時は、アン・ハサウェイ演じるアンディの目線で見て、勇気づけられたものでした。
ところが、20年の時を経て、メリル・ストリープ演じるミランダ目線で見ている自分に驚きました。
私も100人規模の部下を抱えていた経験もありますし、リーダーとして共感できる部分が多かったというか、、、
それにしても20年という月日の流れは恐ろしいもので、いまや雑誌不況のファッション誌の世界が華やかに描かれていたり、スマホが存在しない世界に時代を感じます。
いまこの作品が初見だとずいぶん印象が違うんだろうなと思いますが、当時鑑賞した者にとっては、今でも傑作に変わりありません。 - KCIA 南山の部長たち(2020)
【★★★3・Amazon Prime】
1979年の朴正煕大統領暗殺事件を描いた「ファクション」(ファクト+フィクション)。
暗殺を実行したイ・ビョンホン演じるKCIAのキム部長の目線で語られるため、ほぼ史実にもとづいたストーリーなんだと思います。
それ故か、ある種ドキュメンタリー的な魅力にあふれているものの、映画としての没入感というかカタルシスには少し欠ける印象。
先月観た「ソウルの春」(2023)は、朴正煕大統領暗殺直後から始まります。
「ソウルの春」で描かれたその後の現実世界では、キム部長の願った世界は訪れませんでした。
この映画のラストで、キム部長がもう1つの選択肢を選んでいたら、世界は変わっていたのだろうか、それとも同じだったのだろうか、、、。 - ソーシャル・ネットワーク(2010)
【★★★★4・U-NEXT】
「英国王のスピーチ」ではなく、今作こそアカデミー作品賞に相応しかったと言われ続けているデビッド・フィンチャー監督作品。
当時なぜか見れずにいました。
まだフェイスブックに触れたこともなかった当時に見ていたらどんな感想を持ったのだろうか、、、。
若くして巨額の富と名声を得たザッカーバーグの成功の背後にあった訴訟問題を軸にフェイスブック設立の背景を描いた作品。
公開当時とはケタ違いの企業に成長した今見てしまうと、訴訟もちっぽけなものに見えてしまい、公開当時に見るべき時代性を反映した映画だったんだなと感じます。
それにしても、今や世界有数の巨大企業であるメタも、何かの志で設立された企業ではなく、所詮は金目的だったと思うとやるせなくなります。
そりゃあ、昨今、世界的に問題視されている中毒性を助長するつくりのサイトになる訳です。 - KT(2002)
【★★★3・U-NEXT】
1973年に東京で起きた「金大中事件」の真実に迫った、坂本順二監督の今でいうファクション(ファクト+フィクション)。
「KCIA 南山の部長たち」で描かれた朴正煕大統領暗殺事件の6年前には、すでに朴政権は政権維持が困難な状況だった事実に驚くとともに、こんな事件が日本で発生していた事実に愕然としました。
主人公は「VIVANT」で有名になった別班に所属していたり、数多くの興味深い内容が語られるものの、ラストシーンを含め、フィクション要素がかなり大きくならざる得ないのかなという印象。
公開当時、かなり話題となり評価された記憶が残っていますが、題材が題材だけに、今となっては埋もれてしまった良作ではないでしょうか。
そして、良い意味でも悪い意味でも、昔ながらのつくりやテンポの最後の日本映画と言えるかもしれません。 - ポリスアカデミー(1984)
【★★★★4・U-NEXT】
10代の頃、テレビで何度も放映され、レンタルビデオでも何度も見た作品。
何も考えずに楽しめる映画を見たく再生ボタンを押したものの、40年以上前の作品を今楽しめるのか不安でした。
もちろん、当時、このシリーズを楽しんでいた世代であることが大前提ですが、今見ても十分笑える作品であることに驚きました。
ハリウッドのコメディ映画って、日本人の感覚ではついていけないナンセンスな作品が多いですが、この作品は、ナンセンスではあるもののやり過ぎていないというか、日本人の感覚にマッチする奇跡的なバランスで作られたシリーズだったんですね。
今のコンプライアンスでは難しい笑いも多く、初見の若者はついていけないかもしれませんが、おじさん世代としては当時を懐かしむ最高のひと時となりました。
当時はパート2と4を何度もくり返し見た記憶が、、、。
その割に内容を思い出せないので、近いうちに見直してみることにしましょう。笑 - 美女と液体人間(1958)
【★★2・U-NEXT】
東宝特撮作品が好きで、ゴジラは全タイトルを見ていますが、「変身人間シリーズ」3作は見たことがありませんでした。
7月には、ネットフリックスで「ガス人間」が配信スタートするので、その前の復習として第1作の今作から鑑賞。
ゴジラ公開から4年後に、怪獣ではなく人間を主人公にした特撮映画を製作するとは、東宝特撮映画の振れ幅に驚きます。
ただ、変身人間シリーズ3作を製作した後には「ゴジラ対キングコング」を製作しているので、当時の観客も特撮と言えば怪獣を望んでいたんでしょうね。
とは言え、特撮の神様・円谷英二の上下逆さまや逆再生と思われる演出は、今どきのCGでの表現よりもリアリティーを感じます。
ただ、ゴジラと同じく核をテーマにしたメッセージ色の強い物語も、今見るにはテンポの悪さは否めず、果たして液体人間が何だったのかも良くわからない作品でした。
ドラマシリーズ
- イカゲーム シーズン2&3(2024&2025)
【★★★★4・NETFLIX】
シーズン2のラストでストーリーに大きなうねりはあるものの、シーズン2とシーズン3で1つの物語。
シーズン1(前作)は、「子供の遊び」に勝った者だけが生き残る殺人ゲームという斬新なアイデアに完全に魅了されました。
とはいえ、作品の世界観(斬新なアイデア)は既に承知してますし、せっかく生き残った主人公が再び登場することにも違和感があり、続編へは不安しかありませんでした。
案の定、イカゲームが開催される3エピソードまでは、主人公が再びゲームに参加するまでの理由付けや今回の主要人物の背景紹介などでテンポも悪く、不安が消えることはありませんでしたが、イカゲームが始まると完全に作品世界に引き込まれます。
今回から投票システムが導入され、参加者がゲーム終了ごとに、継続か否かを多数決で決める要素が加わりました。
その他にも、ピンクの制服の兵士側にも焦点が当てられるなど、これまでとは違う世界観が広がります。
これらの新たな要素が、続編として作品を魅力的なものにすることに成功しています。
主要キャラクターも多様で、前作よりも生き残って欲しいと思わず感情移入してしまうキャラクターが多かったように感じます。
ただ、よく出来た作品には違いないのですが、ゲームの結末がどうなるのかは、ある時点で読めましたし、ゲームが終わってからの後日談の部分が、個人的にはしっくりきませんでした。無理やり続編を作るための伏線のような、、、。
そして何より一番残念なのが、殺人ゲームを楽しむVIPの役者陣。
とにかく演技がひどすぎて作品世界をぶち壊すレベル。
一昔前の日本映画には、こんな外国人俳優がよく登場していたなぁ、、、。
もうちょっとまともな役者を配してほしかった。 - モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ シーズン2(2026)
【★★★3・Apple TV+】
レジェンダリーが手掛けるモンスターバースが始まった時は、ゴジラファンとしてワクワクしました。
「GODZILLA ゴジラ(2014)」と「キングコング 髑髏島の巨神(2017)」は、期待を裏切らない出来でしたが、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019)」は、とにかく酷く、「ゴジラvsコング(2021)」での2大怪獣の激突で立て直しを期待しましたが、ますます訳の分からない世界観にがっかり、、、。
TVシリーズ「モナーク」は、2014年の作品後の現在と人類が初めて怪獣と対峙した50年以上も前の過去を対比して描いています。
シリーズ前作は、映画として成功した2作品につながる物語として期待以上に面白い作品でした。
ところが、シーズン2は、相変わらず現在と過去の2つの時間軸で複雑な話が展開するものの、要は、前作のラストに起因する行動によって呼び寄せてしまったタイタンXという怪獣を元の世界に戻すだけの話。
「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019)」で唐突に登場し、モンスターバースの世界を台無しにしたエイペックスという組織が、シーズン2では比較的しっかり描かれるものの、だからといって、モンスターバースの世界観が再評価されるようなものではありません。
また、このシリーズの軸に、ミウラ一家の物語があるのですが、シーズン2では、このファミリーの物語にイライラさせられっぱなしでした。
さらなる続編を作る気満々のラストでしたが、正直不安でしかありません。
ゴジラファンですし、TVシリーズとは思えないスケールの作品ですので、最後までお付き合いしますけどね。
ドキュメンタリー
- 映画という文化:レンズ越しの景色(2021)
【★★★3・NETFLIX・6エピソード】
デビッド・フィンチャーが製作する映画のドキュメンタリーということで期待値が上がり過ぎていたのかもしれません。
様々な映画について語られるドキュメンタリーだとばかり思っていたので、最初のエピソードで、よく知らない映画評論家のような人が「ジョーズ」の思い出話を延々と語るつくりにがっかりし、見るのをやめようかと思いました。
が、次のエピソードからは、テーマによって様々な映画に触れてくれます。
映画の主人公の描き方に触れた「嫌いだけれど」、映画作品とテレビ作品の違いの変遷に触れた「映画かテレビか」のエピソードは、真新しいことを言ってるわけではないですがお勧めです。
中でも、私のお気に入りのエピソードは「名作の光と影」です。
「48時間(1982)」を人種問題の視点で解説するのは興味深かったです。
痛快なバディアクション作品として「48時間」を楽しむことが出来なかったのは、そういう事だったのかと見直したくなりました。 - あなたの知らない卑語の歴史(2021)
【★★★★★5・NETFLIX・6エピソード】
「f**k」「sh*t」「bitch」「d**k」「pu**y」「damn」という6つの卑語の歴史や現代での使い方や意味合いを紹介するドキュメンタリー。
ホスト役は、これらの言葉が最も似合う俳優の一人、ニコラス・ケイジというのも最高。
1エピソード20分程度なのも見やすいし、面白く、何より大変勉強になりました。
映画に触れる機会が映画やドラマくらいしかない自分にとっては、これら6つの卑語はよく耳にする馴染みのある言葉。
ゆえに、旅行先などで調子に乗ってこれらの卑語を口走ってしまう可能性がありますが、ネイティブじゃない人が、これら卑語を使うのは絶対的にタブーであるという事を強く認識することができました。笑
2026年4月に鑑賞した作品はこちら ↓
2026年3月に鑑賞した作品はこちら ↓
2026年2月に鑑賞した作品はこちら ↓
2026年1月に鑑賞した作品はこちら ↓